2011年2月8日火曜日

冬は殺人

冬の冷たい空気をパンストの様に切り裂いて、O-WESTまでLiarsと、にせんねんもんだい観に行ってきました。

にせんねんもんだいは初期の名作「それで想像するねじ」にまみれたリストでジャーマンロックをよりオルタナティヴに、ノイズを男性より男性的にかきならし、何時間でも観ていられる様な格好良さと潔さがありました。あっぱれjapanese girl's NEU!

Liarsのライブは固定概念やイメージの重要性を考えさせられました。
というのも、私や多くのファンは彼らに、2つの印象を持っていると思うんです。
彼ら特有の悪魔的、宗教的、民族的な要素が一つと、いうならばあのクソ映画jackass the movie的なバカやり過ぎ、無茶しすぎなザ・アメリカ人っぽいクソ野郎要素。
この二つの要素が奇跡的に混ざり合ってるバンドのイメージだったんですが、ライブを拝見すると、前者の要素、スピリチュアルなニュアンス、という面では十分なほど深かったけど、アメリカ人っぽい馬鹿っぽさ、無茶やりそうな空気は、それほど感じませんでした。

少し言葉悪いけどキチガイっぽい雰囲気やキャラクターって実は日本人の方が持ってるのかなぁ。歴史からみても自ら飛行機ごと突っ込んでいくほどの狂気は日本人にこそあるのかな?

ただ私はLiarsに馬鹿で汚くて煩い、しかし狂気じみててカッケーみたいなイメージを持っていたのは私が勝手に抱いていたイメージです。今日のライブ、あれこそがLiarsという人も沢山いると思います。
Liarsからみると私は一人の視聴者、その視聴者がLiarsの知らん所で勝手に持つイメージや概念。そのイメージのせいで感じる少しのズレ。その辺、難ぃぃぃぃぃぃ。と色々帰りながら物思いにふけりました。

結果何が言いたいかというと、彼らは少なからず本当の意味では阿呆でも何でもないから、視聴者が自分らのバンドに持ってるイメージをちゃんと理解していると思うんです。そんでもってそれを壊そうってんだからパンクです。Liarsはパンクでした。

そしてにせんねんもんだい、もっかい聞き直す!


とおる


ザ・狂気、友川かずきさん。こんな人から生きてるって言ってみろ!と言われ、はい、生きてます!なんて堂々言える人は多分、多くない。